老後破産
破産という言葉がついていますが、老後破産は借金が直接絡んでこない場合もあります。
老後破産とは、1人暮らし高齢者が破産ぎりぎりの貧困生活をおくっている状態を指します。
定年後、高齢者は退職金、現役時代から貯めていた貯金、年金で生活していきます。
退職金はまとまった金額になるため、今後も今までと同じように給与が振り込まれる感覚に陥って使い込んでしまう方がいます。
また、定年となるのは65歳ですが、退職金を生活費にあてても15年分程度にしかなりません。
よって80歳を迎えるころには貯金と年金での生活となるため自然と貧困化が進みます。
定年退職直後であれば、退職した企業に顧問や指導官として呼ばれることもあります。この時点で収入は現役に劣る場合がほとんどですが、まだ再就職の見込みがあります。
問題はやはり80代に差し掛かった頃です。再就職先も退職となって生活水準を下げなければ暮らしていくのが難しいのです。
高齢化によって自らの体も自由がきかなくなりますし、妻や夫に先立たれれば身の回りのこと全て自分でこなす必要に迫られます。
家事、炊事、買い物、諸々の手続きなど、夫婦どちらか一方がやっていたことを自分で行います。やってくれる人も教えてくれる人も助けてくれる人もいません。
遺族年金として多少収入が増えますが同時に葬儀などで支出も多いです。
少子高齢化の進む日本では、老後破産者は増える一方です。
また、両親の介護のため早期退職をした現役世代が、両親が亡くなったあとも復職できず自身が高齢化し老後破産の危機に陥るというケースもあるそうです。
老後破産状態での借入れと債務整理
破産寸前とはいえ、年金などで収入はあるため消費者金融からの借入れはできます。
同じようにクレジットカードの利用も可能なので、支払いに困って貧困化が進む傾向もあるようです。
この場合お金に困っているのでしたら、消費者金融を利用せず正規の方法で生活保護を受けましょう。
浪費目的でなく、生活のためであれば年金を受け取っていても、生活保護も受給する権利があります。
そして、この状態でも債務整理を行うことができます。
クレジットカードの返済を生活保護で賄うのは良しとされないので、そうなったら債務整理をしましょう。
どちらにしても、困ったら1人でなんとかしようとせずに各専門機関に相談しましょう。