過払い金 返還請求

過払い金返還請求について

主に過払い金返還請求とは、債務整理のうちの任意整理の中で行われます。

 

例えば、既に完済している人が、過払い金の返還請求のみで法律事務所に債務整理の依頼をすることも珍しくありません。
過払いがどういうものが分かっていなくても、テレビCMなどの宣伝広告効果で、「過払い」という言葉を知る人が多くなったからでしょうか。

 

返還請求は任意整理にあたるため、ブラックリストと呼ばれる信用情報機関に登録されると思って敢えて返還請求をしない人もいます。
しかし、これは大きな間違いです。

 

法が改正されたため完済後の過払い金の請求は、信用情報機関に登録されません。
また、改正前に返還請求をして現在登録されていても、債務者に「事故情報取り消し申立書」を提出すると取り消しになる可能性が高いです。

 

ただし、返済中の過払い金請求は登録されますし、現時点では完済後も取り消すこともできません。

 

過払い金の返還請求期限は、完済から10年と決められています。
これを超えてしまうと、金額に関わらず返還請求の権利はなくなってしまいます

過払い金について

過払い金は、返済時に多く払ってしまったお金のことです。

 

2010年にきちんと法が制定される前、融資の制限金利は29.2%もあったそうです。
2010年に利息制限法が定められてからは、

 

10万円未満の借金の年利は20%
10万円〜100万円未満の借金の年利は18%
100万円以上の借金は年利15%
と統一化されました。

 

つまり、2010年以前に完済している借金には、過払い金が発生していた可能性が高いのです。

返還請求の進め方

法律事務所で依頼する場合、まずは無料相談などで過払い金返還請求をしたいという旨を伝えます。

 

ただし、ここで注意しておきたいのは、依頼をするにも法律事務所への着手金、報酬金など費用がかかるという点です。
着手金の平均は1件3万円程度です。過払い金請求をしても、金額によっては損をしてしまう可能性もあります。

 

進め方は任意整理になので、開示請求後、計算書を受け取り、過払いになっていることを確認し、返還請求書を送ります。
返還請求書には、過払いになった金額と、返還請求額(本来の過払い金より少なくなることが多い)の希望金額が記載されています。

 

債務者がこれを呑めば返還されます。

 

まず、法律事務所の預かり口座に振り込まれ、ここから報酬金を引いた金額が手元に返ってきます。

過払い金返還請求ができる人・できない人

過払い金がある方なら、誰でも返還請求が可能です。

 

細かな条件としては、完済から10年以内、2010年以前に完済した人が多く、利息制限法以上の金利の利息を払って返済した人。

 

ただ、結果過払いになっていなかったり、金額がわずかだと法律事務所への依頼費の方が高くついてしまう可能性があります。
ご注意ください。